「子どもにとって何が大切か」を常に考え、目先のことにとらわれず、子どもの将来を見通して、キリスト教精神に基づき、ひとりひとりを大切にした人格教育を中心として保育を行っています。
子どももおとなも、ひとりひとりが神さまに愛されている存在です。行為(Doing)ではなく、存在(Being)そのものが大切です。
2000年前にイエス・キリストが「子どものありのまま」を受け入れられた「イエス・キリストの子ども観」を本園では基としています。神さまからいただいた「いのち」、宝物である子どもひとりひとりの人格を尊重し、守り、その子らしく成長することを願っています。
この時期の子どもの成長に大切な「あそび」を通して、楽しくのびのびと生活し、さまざまな生活経験をつんで、豊かな情操、創造性を養うよう保育しています。
さらに、基本的な生活習慣を身につけて、自立心を高めると共に、集団生活を通して、子ども同士が認め合い、助け合い、協力することにより、友だちづくりのできるすばらしい子どもに育ってほしいと願っています。
友だちと一緒に過ごし、関わる中で、共に喜び、泣き、時にはけんかをしながら子どもたちは豊かに育っていくのです。
子どもが楽しいと思うこと
子どもが楽しいと思うような生活経験をたくさんつんで、豊かに育つよう、よい助け手となりたいと願っております。
(幼児教育学者 岸井勇雄氏の資料より)
大切にしていきたい心
子どもたちにとって「あそび」が重要であることをしっかりと覚え、よい「環境」…物的環境、人的環境を提供していきたいと思います。
大正の童謡詩人 金子みすゞの心
みんなちがってみんないい
「いのちの尊さ」「生かされていることの喜び」「見えないけれどもあるということ」
小さないのちをいとおしく大切に想い、優しいまなざしのみすゞさん。
みすゞさんは、相手の立場になり、ある時は相手の立場より低くなってものごとを見ます。
見方を変えることで、今まで気づかなかったことに気づくことができ、見えなかったことが見えたり、聞こえなかったことが聞こえてきたりします。
「みんなちがうことの素晴らしさ」を教えてくれている、みすゞさんの心を大切にしていきたいと思います。
レイチェル・カーソンの心
「感じる」ことはとても大切なことです
「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン著(上遠 恵子訳)の中には《知ることは「感じる」ことの半分も重要ではないと硬く信じています》という一節があります。
子どもたちの世界は、生き生きとして、新鮮で、感動に満ちて輝いています。
幼稚園生活の中で、子どももおとなも、アニマシオン(スペイン語で「わくわくどきどき」)の経験をたくさんし、たくさん感じてほしいと思います。日々の生活の中で感性を持ち、子どもたちと共に共感できるものでありたいと思います。
秘密の心
見えないものに目を注ぐ
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ」有名な「星の王子さま」(サン・テグジュペリ著)の中でキツネが王子さまに言った言葉。この「星の王子さま」と「聖書」にはたくさんの共通点があります。その心を大切にしたいと思います。
目に見えることばかりでなく、「心の目」で物事を見ることを大切にしていきます。
ヤヌッシュ・コルチャックの心
「子どもは、未来でなく、今を生きる存在である」と言われ、子どもの権利・尊厳を訴えたヤヌッシュ・コルチャック先生。
ナチスの侵攻下にあって、孤児院をつくり、200人の子どもたちと生活を共にし、「子どもたちのためなら何でもする」と少しの食料を手に入れるために物乞いまでし、最期まで子どもたちを守り抜こうと子どもたちと共に生きた人です。
ロバート・フルガムの心
「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」
ロバート・フルガム著 池 央耿 訳 河出書房新社 より
人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持で日々を送ればいいか、本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らず幼稚園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、日曜学校の砂場に埋まっていたのである。わたしはそこで何を学んだろうか。
●何でもみんなで分け合うこと。
●ずるをしないこと。
●人をぶたないこと。
●使ったものはかならずもとのところに戻すこと。
●ちらかしたら自分で後片づけをすること。
●人のものに手を出さないこと。
●誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと。…(略)
人間として知っていなくてはならないことはすべて、このなかに何らかの形で触れてある。ここには、人にしてほしいと思うことは自分もまた人にたいしてそのようにしなさいというマタイ伝の教え、いわゆる「黄金律」の精神や、愛する心や、衛生の基本が述べられている。エコロジー、政治、それに、平等な社会や健全な生活についての考察もある。
子どもたちにとって「あそび」が重要であることをしっかりと覚え、
よい「環境」…物的環境、人的環境を提供していきたいと思います。